タイムトライアルの目的と実施方法
自己ベスト更新を狙うランナーにとって
必要不可欠なトレーニングであるタイムトライアルについて
その目的と実施方法をまとめてみました。
タイムトライアルとは
タイムトライアルとは、設定した距離を全力もしくは全力に近い状態で走る実践的なトレーニングです。
Time Trialを略してT.T.と呼ばれることもあります。
自己ベスト更新を目指すランナーにとっては、
日頃のトレーニングの成果などを確認するためにも、
定期的に実施することが良いとされています
タイムトライアルの目的
現状を把握する
タイムトライアルをすることで、自分の今の走力がわかります。
毎日のトレーニングの成果や、身体の仕上がり具合を確認し、
課題を見つけたり、レースプランを考えたりするのにも役立ちます。
レースの予行練習をする
タイムトライアルでは、なるべくレースと同じ状況を作り出します。
そうすることで、レース独特の緊張感に慣れることができ、
狙ったレースで自分の力を出し切ることができない
という事態を防ぐことができます。
タイムトライアルの実施方法
タイムトライアルの実施日を決める
「○月×日の△時ごろにタイムトライアルをやる」と決めます。
目標タイムと距離も同時に設定します。
例)1000mを3:30で走る。
そしてその日に向けて、身体の疲労を抜き、調整をします。
※本番のレースよりは短い期間で調整することをおすすめします。
(時間がもったいないから)
なるべくレースと同じ環境を作る
いよいよタイムトライアルを実施する日になったら、
なるべくレースでの緊張感を再現できるように、
同じ環境(時間、服装など)を作るように心がけます。
特に、ウォーミングアップはレースと同じにすると良いと思います。
例)ストレッチ5分+動きづくり5分+Jog10分+流し×3
全力で走る
決めた距離を全力で走り、タイムを計測します。
ただ、事前にタイムトライアルをどう走りたいかのイメージをもって
走ったほうが後で課題を見つけるときに効果的です。
例)前半は抑えて後半頑張ろう、はじめの1kmは3:45で入ろうなど
しっかりダウンをする
全力で走ると、身体にはかなりのダメージが残ります。
狙ったレースできちんと結果を出すためにも、
タイムトライアルの後のダウンは丁寧にすることをおすすめします。
例)Jog10分+ストレッチ10分
もし、レース近くに疲労が残っている場合は、
- クエン酸系のサプリを摂る
- ぬるめの湯船につかる
なども効果的です!
課題を見つけ、次につなげる
だたタイムトライアルを走るだけでは、
疲れるだけでもったいないので、
「なにができたか」「なにができなかったか」を整理すると、
タイムトライアルをより効果的なトレーニングにすることができます。
例)前半抑えすぎて、余力を残して終わってしまった
⇒◎後半まで走れるスタミナがついている
⇒△次はもう少し速いペースで前半を走る
例)はじめの1kmを3:35で入り、後半落ちてしまった
⇒◎1km3:35で走るスピードがある
⇒△オーバーペースにならないように注意する、など
見つけた課題を克服するために、
練習メニューやレースのペース配分などを調整します。
また、どんな小さなことでもいいので、
自分をほめられる点をみつけることが大切です。
(辛いだけで終わっちゃうと次やる気がなくなるから)
タイムトライアル実施例
レース直前刺激として
私の場合は、レース前の身体の仕上がり具合を確認するために、
およそ1週間前から前日くらいにレース前刺激として、タイムトライアルを実施しています。
レースの距離にもよりますが、イメージはこんな感じです。
レースの距離 | TT実施日 | TTの距離 |
---|---|---|
1500m | 1日前 | 400m |
3000m | 1日前 | 1000m |
5000m | 2日前 | 1000m |
10km | 3~4日前 | 3000m |
ハーフマラソン | 4~5日前 | 5000m |
フルマラソン | 1週間前 | 5000m |
これは人によるでしょうね・・・
「レース直前にTTしたら疲れちゃうよ」って
思う気もしますが・・・笑
私自身は、レース直前に実施するタイムトライアルについて
- レースのタイムを予想できること
- 身体の状態がわかること
にとても意義を感じています。
レースをタイムトライアルに
最近は、たくさんのレースがあるので(関東近辺だとほぼ毎週あると思っている)
そのうちの1つにタイムトライアルとして参加するのもおすすめです。
私の場合だと、あまり練習相手もいないので、
1人でタイムトライアルを実施することもあります。
すごく寂しいし、レースでの緊張感は再現できにくいです。
そのため、記録更新を狙うレースの前に、
自分の現状把握とレースでの緊張感を味わうために、
タイムトライアルとしてレースにでるのもいいかなと思います。
ただ、全力で走ることは怪我のリスクも増えるので、
身体と相談しながら進めないとですね。
タイムトライアルの取り入れ方は様々な方法があると思うので、
私も、これからも色々試していきたいと考えています。
まとめ
- タイムトライアルとは全力で走る実践的なトレーニングのこと
- タイムトライアルの目的は「現状把握」と「レースの再現」
- タイムトライアルで「できたところ・できなかったところ」を整理する
- 強度が強いトレーニングなので、身体と相談しながら実施する